チャレンジカップ2週間前にふくらはぎ縫合、、、大会結果は?


皆様、ご無沙汰しております。
長らく更新できませんでした。

実は、チャレンジカップ(オランダ選手権)の2週間前、娘に不運なアクシデントが起こりました。
トレーニング中に、後ろからぶつかってきた女の子のブレードの刃が娘のふくらはぎに突き刺さり、骨が見えるほどふくらはぎが割れてしまいました。
娘が曲をかけプログラムを練習中、ジャンプ着氷後に起こった事故でした。
なぜこんなことが起こってしまったかというと、ちょうどこの日、カナダより某有名コーチを呼んでおり、そのレッスンを受けていた女の子がそのコーチに集中しすぎて周りを注意しながら滑るのを怠り(通常誰かがプログラム曲をかけて練習をしてる際は、必ずそのスケーターに注意しながら滑らないといけないのですが、、、)後ろ向きに滑ってしまった為です。

緊急病棟に連れて行かれた娘は、傷がかなり深かった為、すぐにふくらはぎを縫合。

はい、これがチャレンジカップ2週間前の出来事です。

当たり前ですが、抜糸までの10日間は絶対安静。
(というか歩くのもままならない感じでした。)

おそらくチャレンジカップ(オランダ選手権は)は無理であろう、そう諦めました。

一番辛いのは娘なのですが、相手のことを一切責めず、怒り心頭の私達にも、「これは不運な事故だったから相手のことを悪く言わないで。もし私が彼女の立場で皆から一気に責められたら立ち直れないから、、、」と諭し、事の重要さに気づき相当落ち込んでいた相手に「大丈夫よ♡」と気遣いメールを送る娘。それなのにベッドルームやお手洗いで一人でずっと泣いている彼女を見て胸が張り裂けそうでした。


抜糸ができたのは大会6日前。

そこからトレーニング、と考えていたのですが、今回縫合した箇所は、ジャンプの際に空中で足をキュッと絞める箇所の為、ジャンプする度に激痛が走り、難しいジャンプができなくなってしまいました。
スケーティングスキルも1時間すると痛みがマックスに。
そして無理をしすぎた為、縫合箇所の一部が開いてしまう始末。

大会3日前、縫合した箇所に、中心をくり抜いていた大きなスポンジを当てて練習。
当たり前ですが、2Aも痛さから飛べず、得意としているスピンもその箇所を思いっきり伸ばさないといけないので途中で中断。


しかし、娘が下した決断は、それでも出場するということ。
諦めたくないということ。
例え低いスコアが出てもチャレンジしたい!、ということ。


そこまで言われると、私たちもコーチも彼女の決断をサポートしなければなりません。




大会1日前に、公式練習の為に会場入り。
なんとラッキーなことに、坂本選手をはじめとする日本人女子の公式練習後に娘のカテゴリーのグループ2の公式練習が当てられたので、少し早めに練習リンクに入った娘は、日本人選手たちの練習風景を目の前で見られたそうです。坂本選手、娘に優しく声がけをしてくれて、写真も一緒に撮ってくれたそうです(涙)
関係者以外は立ち入り禁止だったので、後ほど娘がとっても嬉しそうに教えてくれました。

会場外でも坂本選手にお会いできる機会があったのですが、何回も

「大丈夫、明日はうまく行くよ。頑張って!」と娘に優しく声がけをしてくれました。

その言葉が彼女のとびっきりのエネルギー源になり、今までにない位、闘志メラメラに。

そしてチャレンジカップ当日。


今回は娘にとって2つ結果が出ます。
それはチャレンジカップ総合結果。
そしてオランダ選手権結果。
大会は1回なのですが、娘のカテゴリーには5、6カ国から参加する為、オランダ選手権の結果は、総合結果の上から順番に、、、ということになります。

大会直前、やはりダブルアクセルはプログラムから抜くことを決定しました。
何故かというと、ダブルアクセルはプログラム冒頭に飛ぶジャンプなので、もしここで転倒とし、傷が開いたらおそらく痛みでそこから演技ができなくなってしまうからです。
スピンは娘の意向でそのままにすることにしました。

少しでも滑れることができるようになったのも奇跡なので、転倒して傷口が再び開いたり、痛みで途中から演技ができなくなってりしないことだけを強く強く願っていました。

結果は、、、本当に2週間滑れなかったの?というほどの良い滑りでした。
もちろんジャンプもスピンもステップも完璧!とは言えませんでしたが、大きなミスなしに滑り切りました。
この時点で私たちの涙腺は崩壊。

そしてなんと、、、、、

オランダ選手権ベーシック・ノービス(12歳以下の部門)で3位に入りました。
銅メダルです!

そして、チャレンジカップ総合で4位にランクインしました。

ここまで頑張れたことだけで、私たちは大満足です。

そしてメダル授与後、坂本選手の元に駆けつけて行きました。
そこで初めて、実は大会2週間前にふくらはぎを縫合した、ということを娘は坂本選手に伝えていました。
最初に伝えるのは、それを言い訳にしているようで嫌だったそうです。
それを聞いた坂本選手はびっくり。
普通は、絶対そんな怪我で出場できないよ。よく頑張ったね。

と激励してくださいました。

その時に撮った写真です



諦めずにここまで頑張れた娘を誇りに思います。

2023年のチャレンジカップは、色々な意味で娘のこれまでの成長を垣間見れた大会でした。

この後、日本人選手全ての演技を見て、チャレンジカップを最後まで楽しみました。
ちょうど翌日からオランダ北部は1週間のバケーションに入るので、この大会の夜、家族旅行へと旅立ちました。

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